さてとのブログ

指差し確認しながら毎日を過ごすアラフォー。2年半の無職を経て、未経験業種に再就職を果たす。ほかほかの新入社員。

仕事を辞めて2年…人はどうなると思いますか?

仕事を辞めて2年以上経ちました。

良く生きてますね(お金がありますねの意味と思っている)、と言われます。

おかげさまで、まだ生きてます。

自分のことを悲観的だと思っていたのですが、とんでもない楽観的なやつだとわかりました。「なんとかなるっしょ」と。いや、そろそろなんとかならないかもしれない時期に来ているのですが。

 

私が仕事を辞めた時は体力も気力も精神力も限界で、ちょっとしたことですぐに涙が出てきてしまうくらい追い詰められていました。

とんでもない規模のでかい案件、ひとりで抱えていたわけではないけれど、気づけば一人で焦って空回り、時間がないのに焦らない同僚たちと、もともと人とつるむのが苦手な私は、どんどん孤独になっていきました。

 

「この案件が終わったら辞めます」という意思を上司に伝えたところ、キレられました。もうしんどかった。再就職とかどうでもいい。とにかく休みたい。辞めたい。だから誰に何を言われても「退職する」という意思を貫きとおしました。

 

退職後、自分が何をすれば良いかわからず困りました。

「仕事に行かなくていいんだ」という嬉しさはあるものの、不安もしこたまあります。

その時はとあるゲームにはまっていて日がな一日ずーっとやっていました。ゲームの間は現実のことを考えなくて済むし、もう何も考えたくありませんでした。さすがに、コンビニ飯を食べることはなくなり、なんとなく自炊が始まりました。

 

よくゲームを一緒にしていた人と一緒に住むことになりました。

その人はニートでした。

「なんでこんなに好きなものが同じ人がいるんだろう」と思うほど、食べ物の好みや、雑貨等の可愛いと思うもの、お花のきれいさにうっとりするところ、読んできた本、好きな音楽、息をするペースまで似ていたように思います。

ずっと一緒にいたくなる空気を身に纏った人だったのです。

それからは毎日幸せでした。この幸せがそう遠くない未来になくなってしまうことがはっきりとわかっていたからこそ、幸せをするめのようにかみしめていました。

 

でも、半年もしないうちにそんな生活は終わってしまいました。

「一緒にいる未来が想像できない」とはっきり言われました。

とんでもないぶさいくな顔で大泣きしました。「絶対今ぶすやからあかんて」と頭の片隅に冷静な自分がいましたが、とにかく悲しすぎてブサイク泣きを止められませんでした。

 

彼は去り、私はそこに残りました。

彼が帰ってこないと分かった時、彼が残していったものを段ボールに詰めて送りました。妙に元気というか、パワーがありましたので「医療脱毛」の契約をしたり、美容の治療をしたりと美に対してアクティブに活動をはじめました。たぶん、女としての魅力がないからフラれたと思ったのでしょう。

部屋に思い出がしみ込んでいるから、お茶碗を洗いながら泣きましたし、シングルベッドの半分でぶつからないように寝る癖がしばらく直りませんでした。雨戸を開けたりする必要性を感じませんでしたので、暗い部屋で風呂にも入らず泣き暮らす日が続くこともありました。

もうゲームに逃げることもできなくなってしまいました。

「死にたい」というより「消えたい」気持ちでした。誰にも知られずに存在しなかったことにしてほしいと思いました。

「誰からも必要とされない自分」というのが恐ろしいほど私を傷つけました。この思いはこの後何度も私を傷つけました。そして今でもたまに(生理前等)私を傷つけます。

 

病院で治療後しばらくして、顔にとんでもない数のぶつぶつができてしまいました。ニキビ肌の私でさえ見たことのない数のぶつぶつに泣きました。

調べると副作用というか、反応というかそういうものの可能性がありました。

治療をやめました。色々調べていくうちに、「食べものに気をつけるのが一番大事なんじゃないか」と気づきました。

 

お菓子作りや日々の料理を作って食べることに楽しく取り組み始めました。

泣く日も泣かない日もありました。泣いてばかりでベッドから動けないと思っていたけど、限界の尿意がそれを阻みました。

「漏らすと後が面倒だから漏らさない」という合理性は残っておりました。

 

小学生以来のかぎ針編みにハマりました。100均で毛糸を買い漁り、youtubeを見ながらどんどん大物にチャレンジしていきました。ひと冬でブランケットを2枚も編みました。

凹むときもあるけど、日々が充実し始めました。

 

それから、「味噌づくり」「ぬか床づくり」「バジルを育てる」「梅酒・梅シロップを作る」「出汁をとる」「めんつゆを手作りする」「ミシンで裾あげをする」「メルカリを始める」「不要なものを捨てる」「筋トレを始める」等、「やりたかったけど、これまでやってこなかったこと」にどんどん着手してきました。

 

仕事をしていた時は、というかこれまでの人生、真面目でいいこちゃんで、仕事は精いっぱい頑張るけど休みの日は疲れて寝てるだけ、やりたいことも誰にいわれたわけでもないのに我慢してた。無職の今、人生をむっちゃ楽しんでます。でも今楽しめるのもあの頃の自分が頑張って稼いでくれてたからなんだよな、ありがとうな。つらい思いさせてごめんな。

 

タイトル回収、

仕事を辞めて2年、私は自分のやりたいこと、興味のあることに気づき、それに対して前向きに行動することができるようになった!

 

と、長く盛大な自分語りでした。浄化。はっ。

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